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ボクには 世界が こう 見えていた

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ボクには世界がこうみえていた

統合失調症闘病記 小林和彦著

まずは、衝撃的な文面に驚いている。

この小説は統合失調症に病され、精神病院の閉鎖病棟にまでの入院経験を持つ患者さん自身が著者である。発症した本人が文章に残した例は稀らしい。

やや長くなるが、一部を抜粋したものを書いておく。共感同感出来る点、理解出来る点も多い事に驚かされ、同感出来るって事は誰もが統合失調症に侵される可能性があるのか?バカと天才は紙一重を言うが、一般健康人も一歩間違えば一線を越えあっちの世界へいってしまうのか?

僕自身も同じような経験をしたような気がする。
僕は一線を越えないで踏みとどまった側なのだろうか?

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第3章 意識革命より
エジソンは1+1=2であることが理解できなかった。つまり+の意味がわからなかったのだ。1は個体であり、+は個と個の関係、つまりシステムを意味している。1+1=2を疑ってはならないことだが、エジソンはそれを疑った。1本の人差し指と1本の中指を足したら二本の何なのだ?1個のリンゴと1個のみかんを足したら二個の何なのだ?1個のリンゴと1個のリンゴを並べても2個のリンゴではなく1個のリンゴが並んだだけである。
一人の太郎くんと一人の次郎君が並んでも、一人一人、人格があるのだから、+とは何を意味するのか?

第4章 幻覚妄想より
映画『ライ麦畑でつかまえて』を比喩して著者は語る。
不安恐怖からもう外にはいられなくなり、殺さるのを覚悟である喫茶店に入った。
アイスコーヒーを頼み毒殺せれるかもしれないと思いつつ飲んでしまったが何ともなかったので少し生きる勇気が湧いてきた。しかしその喫茶店では長居が出来ず僕は外へ出てしまった。せっかくの安堵感をもたらしてくれた場所を離れたくなくて僕は『何でもしますからここにおいて下さい』と頼み、自分のグラスを持って洗い場へ侵入した。

第5章 入院より
入院する事により、恐怖感から逃れられる。

第6章 出発より
『幻覚、幻聴はないが、妄想をしてしまうのは僕の性格であり、これは一生治らないんじゃないかと思っている』
と、言うと先生は
『仕事ができるなら妄想しても構わない』との一言は非常に助かったと、、、、、、、。

最終章 障害があってもより
一番わからないのは、みんな『この一線を越えてしまったら帰って来られなくなる』という、正気と狂気の堺で踏みとどまった経験があるのかないのか、ということだ。
中略
でも、本当に超えてはいけない一線を越えて、何とか人格までは崩壊されず生還できた人間として、その先に見えた世界を刻明に書き残す事は義務であると思われる。

あとがきより
この様な読みづらい内容の本を最後まで読んでくださった読者の方々にはただただ感謝するのみです。読んでいただいて本当にありがとうございました。
読んで気分を害された方はどうかお許しください。

最後に精神障害者の使命は
①自殺しない事
②他者を傷つけない事
③どうしてもダメだといいきづまったらすみやかに精神科に入院すること

長くなってしまいました。
俺ってもしかしたら、、、って、、、あまりこの本に深入りすると一線を越えてあっちの世界へ行ってしまいそうなので、本棚の手に届かない場所にしまっておこうと。
しかし、僕自身はこの本との出会いは大きな衝撃です。

稚田書蔵入りしました、、、、。
by cho34 | 2014-08-05 20:23 |


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by ジョージあき坊

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